驚異の抗酸化力トコトリエノール

万病のもと「活性酸素」を抑えるスーパービタミンE

矢澤 一良 著 2000.08.10 発行
ISBN 4-89295-409-8 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


強力な抗酸化作用を持つスーパービタミンE

驚異の抗酸化力トコトリエノール

私たちを取り巻く生活環境を眺めてみると、必ずしも体によいものばかりではないことに改めて気づきます。むしろ、健康を阻害する要因に満ち溢れている、といったほうがいいくらいです。
それは食べ物一つをとってもいえるでしょう。極端なことをいえば、体によいと思って取っていたものが、実は汚染物質にまみれていた……、こうした例は少なくありません。

もともと動物には、悪いものには近づかない、悪いものは回避して通る、という本能が備わっています。しかし、現代社会はそれを許さなくなっています。たとえ表面的には良さそうに見えても、その内実のところまでは、判別のしようがないからです。
もし、そうだとすれば、だれもが生きている限りは、何らかの形で体に悪いものを取り入れている、取り入れざるを得ない状況にある、ということです。

そうした中で、いかにして健康を維持していくか。そのためには、体に侵入してくる病魔のタネを、それはそれとして受け入れつつも、一方で、その発現を抑えるための手段を講じることが必要です。
その結果、病魔のタネを抑え、発病の時期をできるだけ遅らせることができれば、そして発病する前に安らかな死を迎えることができれば、それこそ天寿を全うしたことにもなるでしょう。
こうした予防医学の観点からすると、たとえば生活習慣病など、ストレス性の病気は、本人の心掛け次第で、ある程度、未然に防止することができるのです。

宰相が病に倒れたことに見られるように、血管(循環器系)を病む日本人が増えてきています。そして、死亡原因の上位を占めるガンや脳卒中、心筋梗塞などの原因を突きつめていくと、そこには活性酸素という悪役が浮かび上がってきます。この活性酸素は体の中で大量に発生すると、血管や細胞組織を傷つけ、生体を蝕み、さまざまな病気をもたらす原因となります。いわば、万病の元ともいえるものです。

ただし、活性酸素は悪役ではありますが、その発生をすべて食いとめるというわけにはいきません。なぜなら、生きている限り、共存する関係にあるからです。要は、その発生をいかにして最少限にとどめ、病根を断つかということです。

そのための手段として、いまもっとも注目を浴びている物質があります。それが、本書でご紹介するトコトリエノールです。これはビタミンEの一種ですが、活性酸素の発生を抑える、つまり抗酸化力という点では、従来のビタミンEの数十倍も強力であるといわれています。
ビタミンEの前に「スーパー」と冠せられる理由もそこにあるのですが、まずは本書によって、トコトリエノールへの理解を深めていただければ幸いです。


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